ホーム・アンド・ジャーニー

ふるさとの珠洲(すず)と、そこから出てそこへと帰る旅にまつわるあれこれ。

ご当地耳かきを求めて

 
 旅先で面白いものを見つけたりして、人へのお土産として、あるいは自分用に買ってしまう、ということはよくあると思います。
 ぼくの場合も、旅先で必ずといっていいほど買うものがあります。
 それは、耳かき。
 その土地土地のゆるキャラや名産品などが頭についたあれです。
 いつの時期からか、ぼくは旅先で「ご当地耳かき」を必ず買うようになっていました。自分の持つ唯一の収集品です。

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全部広げたらこんな感じ

 数えたら、45本ありました。全都道府県制覇はまだ先です。
 今日はこの中から、特に面白いものを紹介したいと思います。


① 白菜(台湾・故宮博物院

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 台湾に行ったときに、故宮博物院で買ったもの。正式には「翠玉白菜」という、台湾の至宝。
 もちろん、そのときに本物は展示されていたので見ました。
 高級品の翡翠でなんでよりによって白菜? と笑うかもしれませんが、本物を見たらその疑問はどこかにいってしまいます。
 本物はまちがいなく、素晴らしく美しい美術品です。数年前に上野の国立博物館にも来たらしいので、見ている方もいるかもしれません。
 そして、売店でこの耳かきを見つけて思わず購入。100圓。一番のお気に入りです。

② 牛の角(台湾・九份

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 これも台湾。台湾はぼくの初めての海外旅行地。九份という観光地で買いました。
 牛の角を彫って作ったもので、ひとつひとつ形が違っていて面白かったです(2つ買ったけど1つをどこかにやってしまった)。
 硬いようでいて柔らかさもある独特の質感で、かき心地もなかなか。

 余談ですが、インドに行ったとき、そこでも耳かきを探したのですが、見つけられませんでした。
 ちょっと調べたところによると、インド人は、遺伝的に耳垢がねっとり系らしく、主に綿棒を使うのだとか。
 固形状のアジア人(他にどの民族が固形状かはわからないけど)が、耳かきを使うらしいです。
 ただ、インドの路上には「耳かき屋」がいて、「ミミカキ、ミミカキ」と言いながら道行く観光客をつかまえて無理やり耳掻きをしてくる人がいます。ぼくも被害にあいました。ただ、腕は確かなので、かなりの耳垢が採れます。700ルピー。

③ デザイン耳かき

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 ご当地というわけでもないですが、金沢21世紀美術館の売店で買ったもの。
 鳥のような流線型のフォルムがクールで、持っているだけでモテそうです。
 橋田規子さんというデザイナーが作られたものです。橋田さん曰く、

 身体のケアをする道具はたくさんあるのに、意外に愛着の湧くデザインはないものです。
 中でも耳かきは薬箱に入っているのが常と思いますが、実はリビングなどにおいている人が多いのです。そうであれば、リビングに出しておいても綺麗なデザインのものが欲しいはず。

 この耳かきが似合うような家に住みたいものです。

④ 大間のマグロ(青森)

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 そうきたか、というくっつけ方。
 これでは耳かきが本体なのか、マグロが本体なのかわからないではないか。
 マグロの口からなにかが飛び出ている、あるいは、マグロの口に長い棒をぶっ刺している、の図。むごい…。
 これではあまり耳かきする気にはなれません。

新撰組(京都・壬生寺

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 新撰組ゆかりの観光地、壬生寺の屯所で買ったもの。
 ありがちな発想かもしれないけど、刀が耳かきになっているもの。ちゃんと鞘に収められるようになってます。
 男心をくすぐります。

⑥ 東京タワー(東京)

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 東京タワーで買ったのもの。これは耳かきスタンドとセット。
 そう、これも東京タワー型の耳かきスタンドという、ありそうでなかった発想。
 ぼくは常に枕元に耳かきを置いているのですが、いつもどこかに転がっていったりして見失うことが多いのです。でもこのスタンドがあれば安心ですね。


 なので、もしぼくにお土産を買ってきてくれる人がいましたら、迷わずその土地のご当地耳かきを!
 それが一番喜びます。
 まだまだ耳かき集めは続く……。