ホーム・アンド・ジャーニー

ふるさとの珠洲(すず)と、そこから出てそこへと帰る旅にまつわるあれこれ。

東京文化ツアー 2/23-25

 
 明日から2泊3日で、東京へと行ってきます。
 発端は、顔真卿(がん・しんけい)という書家の展覧会があるのを知ったこと。
 上野の東京国立博物館(トーハク)でやります。
ganshinkei.jp
 ぼくは書道をやるので、顔真卿の書跡は普段から臨書していたので、もちろん名前は知っていたのですが、その名品中の名品「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」が日本初来日ということで、兼ねてから東京行きを考えてたので、それをメインとして、東京旅を決めたのでした。他にも行きたいところはあれど、実際に行動に移すまでではなかった。
 祭姪文稿というのは、唐の時代、楊貴妃にうつつを抜かしていた玄宗皇帝の時代、安史の乱が起こったときに、その戦闘に顔真卿(役人だった)とその親族が出立したのだが、結局顔真卿の甥が戦死したんですね。その甥の死を悼む(祭る?)文の草稿が祭姪文稿なんです。その悲しみと激情が、当時随一の能筆家によって書かれるとこうなる、という作品。いろいろ解説すると面白くないでしょうし、やめますが、それを観ることがメインの目的です。顔真卿だけでなく、中国と日本の書道全体の歴史がダイナミックに展示されるということです。
 そして、隣の国立西洋美術館では、建築家ル・コルビュジエ展がやってます。
www.nmwa.go.jp
 西洋美術館も含めたその作品が世界遺産に登録されたということで、その場でコルビュジエ展が開催。学生時代は建築を専攻していたのもあり、これはやはり観たいなと。
 それから、建築つながりでいうと、「建築倉庫ミュージアム」というところにもずっと行きたいと思ってた。
 建築模型を展示するという、なんだかマニアックな施設です。
archi-depot.com
 建築模型って面白いですよね。今となると、表現の仕方もすごく多彩で、模型自体がひとつの表現形態みたいになって、すごく先鋭化されています。ちょうど明日にイベントがあるみたいなので、まずそこに行ってみよう(ぼくは明日、能登空港羽田空港着で、羽田から山手に入る途中の天王洲アイルにある)。
 他にも、ちょっと気になる「郷さくら美術館」にも行けたら。近代日本画専門美術館で、恥ずかしながら、東京にいたときに近くに住んでいたのに行っていなかったのです。建築も気になるし、なにより近代日本画って面白い。いつも東京に行くときは広尾の山種美術館に行くのですが、山種の所蔵品からは少し時代が新しいのかな。楽しみ。
www.satosakura.jp
 そして、実は本当のメインがあって、それは「印刷博物館」(印刷の家)。
 ここは凸版印刷の作っている施設なのかな。印刷に関する展示をやっていて、その付属施設的な「印刷の家」ってところで活版印刷のワークショップがあるので、そこに行きたいとずっと考えていたのです。これが本来の元々の動機。
www.printing-museum.org
 ぼくは本を作る人なので、ずっと印刷そのものには興味を持って暮らしてきました。組版とか製本とか印刷とか、なんだか考えていると気持ちがいいんですよね。もちろん活版印刷には興味があって、その手の雑誌に「印刷博物館 印刷の家」が載っていたのでした。
 あとは、本屋さん。
 その、印刷というか組版に使う「級数表」というのをネットで取り寄せたことがあって、それを作っているのが「鷗来堂」というところなのですが、そこが主催してる本屋「かもめブックス」ってのが気になるのです。本好きの間では有名なブックショップらしく、店にいるだけで楽しそう。印刷博物館から歩いて行ける距離なので、印刷〜本という流れに。

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級数表 これで文字の級数(大きさ、ポイント数)と行間を測れる。気なる組版があると、これで計測できる。
 他にも行きたい本屋はいくつかあるので、まとめて行ってみよう。
 そして、会いたい人にも会ってこよう。行きたいところばかり書いたけど、大切な人に会ってくることも大きな目的のひとつ。
 ということで、意図せず文化的なツアーになりそうで、頭が疲れないか心配だけど、気ままなひとり旅なので、こころを楽にしてのんびりやってきたいと思います。
 またレポート書きます。ここは旅のブログですからね。
 それでは!